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地上権及び賃借権の存続期間の法定更新に係る変更登記申請の申請人

2018/06/29

【回答】 平成 27年 1月19日 (民二) 56号

地上権及び賃借権の存続期間の法定更新に係る変更登記の申請について

(照会)
 登記記録上存続期間が満了している地上権又は賃借権(以下「地上権等」という。)の移転の登記については,受理することができず,実体上,存続期間が延長されている場合には,まず存続期間の変更の登記をした上で,地上権等の移転の登記を申睛すべきであるとされています(昭和35年5月18日付け民事甲第1132号民事局長通達)。そして,地上権等の存続期間の変更が,借地借家法(平成3年法律第90号)第5条第2項又は同法附則第6条の規定によりなお従前の例によるとされる場合の借地法(大正10年法律第49号)第6条第1項若しくは第7条の規定に基づく法定更新によるときは,更新後の契約の条件は,存続期間を除き,従前と同ーであるとみなされることから,この楊合の地上権等の変更の登記は,存続期間について変更をすることとなります。
 これは,地上権等が区分建物の敷地利用権である場合にも同様であると解されますが,この場合には,地上権等が準共有となり,地上権等の存続期間の変更の登記の申請に係る登記権利者が多数となることから,全ての登記権利者を申請人として登記の申請をすることが事実上困難となるときもあるため,一部の準共有者が登記権利者として申請することができるかどうかが問題となります。
 この点 ,当該存続期間の変更が,法定更新によるときは,その変更の内容は法定されており,一部の準共有者に保存行為(民法(明治29年法律第89号)第252条ただし書)としての登記の申請を認めても,他の準共有者に不利益を及ぼすことはありません。また,存続期間の変更は,一部の準共有者の持分についてだけ登記の申請をすることはできないとされています。
 以上のことから,その登記申請は,民法第252条ただし書の保存行為に該当すると考えられ,地上権設定者全員とともに,地上権等の準共有者の一部の者から,当該申請をすることができると考えますが,いささか疑義がありますので,照会します。

(回答)
 貴見のとおり取り扱って差し支えありません。

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