商業登記規則第61条第5項(取締役等が就任する場合の添付書面)に関する取扱いについて

2016/01/09

【通知】平成28年

商業登記規則第61条第5項に関する取扱いについて

平成28年1月15日 東京法務局民事行政部法人登記部門

 平成27年2月27日に施行された商業登記規則等の一部を改正する省令(平成27年法務省令第5号)により,商業登記規則(以下「規則」という。)第61条第5項が新設されました。
 改正省令が施行されてから10か月ほどが経過していますが,同項に係る問合せが多いことから,下記の点に留意していただきますようお願いします。

1 就任承諾書の住所の記載について
 規則第61条第2項(第3項において読み替えて適用される場合を含む。以下同じ。)又は第4項の規定による取締役等の印鑑証明書を添付することにより,同条第5項ただし書の適用を受ける場合でも,当該取締役等の就任承諾書(株主総会議事録等の記載を援用する場合を含む。以下同じ。)には,当該取締役等の氏名のほか,住所の記載をも要する。

(説明)
 規則第61条第5項本文の趣旨は,登記の真実性の向上を図り,取締役等が違法な行為をした場合でも責任追及を容易に行うことができるよう,就任承諾書に記載された取締役等の氏名及び住所について,それと同一の氏名及び住所が記載された本人確認証明書を添付させることにより,登記官が就任承諾書と本人確認証明書に記載された当該取締役等の氏名及び住所の一致を確認することによって,当該取締役等の実在性を審査することとしたものと考えられます。
 このため,規則第61条第5項本文は,就任承諾書に取締役等の氏名及び住所が記載されていることを前提とした上で,取締役等が就任承諾書に記載した氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている本人確認証明書の添付を要することを規定しています。
 したがって,規則第61条第2項又は第4項の規定による取締役等の印鑑証明書を添付することにより,同条第5項ただし書の適用を受ける場合であっても,当該取締役等の就任承諾書には,当該取締役等の氏名のほか,住所の記載をも要することとなります。

2 本人確認証明書の添付について
 取締役等に就任した外国在住の日本人の就任承諾書の署名について,当該取締役等の居住地を管轄する日本の領事が発行する署名証明書を添付する場合,当該署名証明書に当該取締役等の住所の記載がないときは,原則として,別途,取締役等の本人確認証明書の添付を要する。
 なお,取締役等に就任した外国人の就任承諾書の署名について,当該取締役等の署名証明書を添付する場合も同様である。

(説明)
 規則第61条第5項ただし書の趣旨は,登記の申請書に市区町村長の作成した印鑑証明書が添付されている場合には,これに取締役等の氏名及び住所が記載されているため,当該印鑑証明書が本人確認証明書の役割を兼ねることから,別途,当該取締役等の本人確認証明書の添付を要しないこととしたものと考えられます。
 このため,外国在住の日本人が取締役等に就任し,当該取締役等の就任承諾書の印鑑につき規則第61条第2項の印鑑証明書を添付することに代えて,当該取締役等の署名につき居住地を管轄する日本の領事が発行する署名証明書を添付する場合に,当該署名証明書が同条第5項ただし書の適用を受けるには,当該署名証明書に当該取締役等の氏名及び住所の記載があることを要します。
 したがって,当該署名証明書に当該取締役等の住所の記載がないときは,原則として,別途,当該取締役等の本人確認証明書の添付を要することとなります。
 なお,外国人が取締役等に就任し,当該取締役等の就任承諾書の署名につき署名証明書を添付する場合も同様の取扱いとなります。

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