債務者死亡後6か月の経過により元本が確定した根抵当権に、代位弁済を原因とする根抵当権移転の登記をするには、所有権登記名義人の住所氏名と債務者の住所氏名とが同一であり、所有権登記名義人を被相続人とする相続を原因とする所有権移転登記がされていても、債務者の相続による債務者変更の登記(根抵当権の変更の登記)を省略することはできない

2018/08/12

[登記研究]773号

根抵当権設定者である所有権の登記名義人を被相続人とする相続を原因とする所有権の移転の登記と根抵当権の債務者の相続との関係

要旨  民法第398条の8第4項に規定する期間の経過によって同項及び同条第2項の規定により元本が確定しているとして代位弁済を原因とする根抵当権の移転の登記をするためには、登記記録上、根抵当権設定者である所有権の登記名義人の表示(住所及び氏名)と当該根抵当権の債務者の表示(住所及び氏名)とが同一であり、当該根抵当権設定者である所有権の登記名義人を被相続人とする相続を原因とする所有権の移転の登記がされている場合においても、債務者の相続による債務者の変更の登記(根抵当権の変更の登記)を省略することはできない。

問  根抵当権の元本の確定後でなければすることができない登記の申請に関しては、登記記録上、民法(明治29年法律第89号)の規定により元本の確定していることが形式的に明らかなときは、必ずしも元本の確定の登記を経ることを要しないと取り扱われている(昭和46年12月27日付け民事三発第960号民事局第三課長依命通知等)ところ、根抵当権設定者である所有権の登記名義人の表示(住所及び氏名)と当該根抵当権の債務者の表示(住所及び氏名)とが同一である場合において、当該根抵当権設定者である所有権の登記名義人を被相続人とする相続を原因とする所有権の移転の登記のみがされているにすぎない(債務者の相続による債務者の変更の登記(根抵当権の変更の登記)はされていない。)ときは、当該相続の開始後6か月以内に民法第398条の8第4項の登記がされていないことをもって同項及び同条第2項の規定により元本が確定していることが登記記録上明らかであるとしてされた代位弁済を原因とする根抵当権の移転の登記の申請は、受理をすることができないと考えますが、いかがでしょうか。

答  御意見のとおりと考えます。

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