相続関係説明図に関する質疑応答


目次

被相続人の同一性を証する書面の原本還付の請求において相続関係説明図を謄本として取り扱うことの可否(登記研究694号)

 【要旨】 被相続人の同一性を証する書面の原本還付を請求する場合に、相続関係説明図を同書面の謄本とすることはできない。

 【問】 相続を原因とする登記の申請において、登記原因証明情報の原本還付の請求をする場合、戸籍謄本又は抄本及び除籍謄本に限り、相続関係説明図をこれらの書面の謄本として取り扱うことができるとされている趣旨にかんがみると、登記記録上の所有者の住所と被相続人の本籍地が異なる場合に提供する当該所有者と被相続人が同一人であることを証する書面の原本還付の請求においては、相続関係説明図を謄本として取り扱うことはできないと考えますが、いかがでしょうか。

 【回答】 御意見のとおりと考えます。

 

相続関係説明図に記載する被相続人の表示(登記研究507号)

 【要旨】 相続関係説明図の被相続人の表示はその最後の氏名、住所を記載するが、登記簿の氏名、住所と最後の氏名、住所が相違しているときは、その旨を併記する。氏名、住所の変更等を証する書面は、戸籍、除籍等と共に還付して差し支えない。

 【問】 相続登記申請をする際に、被相続人の登記名義人の表示が、錯誤・変更により戸(除)籍・住民(除)票の表示と相違しているときは、相続関係説明図に、それらを併記すべきでしょうか。また、錯誤・変更の関係書面は戸籍、除籍等と共に還付して差し支えないと考えますが、いかがでしょうか。

 【回答】 前段、後段とも御意見のとおりと考えます。

 

申請書に記載する添付書類の表示方法(登記研究498号)

 【要旨】 相続関係説明図を添付して相続関係を証する戸籍謄本等の原本還付を請求する場合、申請書に記載する添付書類の表示としては「相続証明書」とすれば足り、原本還付請求の旨の記載は必要的な記載ではない。

 【問】 相続登記申請書に相続関係説明図を添付して相続関係を証する戸籍謄本等の原本還付を請求する場合、申請書に記載する添付書類の表示としては「相続証明書」と記載してあれば足り、特別に原本還付請求の旨の記載は必ずしも必要としないものと考えますがいかがでしょうか。

 【回答】 御意見のとおりと考えます。

 

相続関係説明図の記載と申請人の親権を証する書面の原本還付(登記研究493号)

 【要旨】 相続関係説明図に申請人の親権者の旨並びにその者の住所及び氏名が記載されている場合は、便宜親権を証する書面の原本還付の請求に応じて差し支えない。

 【問】 「相続関係説明図」に申請人の親権者であること並びにその者の住所及び氏名が記載されている場合は、親権を証する書面の原本還付の請求に便宜応じて差し支えないと考えますが、いかがでしょうか。

 【回答】 御意見のとおりと考えます。

 

遺産分割協議により共同相続登記を申請する場合、「相続関係説明図」及び「委任状」に持分を記載することの要否(登記研究468号)

 【要旨】 遺産分割の協議により共同相続登記を申請する場合に当該協議書及び戸(除)籍の謄(抄)本の原本還付をする場合に提出する相続関係説明図には、各々の持分を記載すべきである。また、委任状には、委任内容として相続人の持分の記載は必ずしも必要ない。

 【問】 遺産分割協議に基づいて共同相続する場合、当該協議書及び戸籍の謄本を添付せずに各々原本還付を受けて相続関係説明図を提出する場合にはその説明図には持分の表示を記載する必要があると考えますがいかがでしょうか。また、当該登記申請書に添付する委任状にもその持分の記載を要すると考えますがいかがでしょうか。

 【回答】 前段 御意見のとおりと考えます。

 後段 必ずしも持分の記載がなくても差し支えないものと考えます。

 

他に相続人がいない旨の上申書の原本還付の可否(登記研究449号)

 【要旨】 1 他に相続人がいない旨の上申書は相続関係説明図の提出があった場合、原本還付して差し支えない。

2 他に相続人がいない旨の上申書に添付される相続人全員の印鑑証明書を遺産分割協議書に添付する印鑑証明書に援用しても差し支えない。

 【問】 相続登記申請に当たり、除籍原本が廃棄済等によりとれない場合に添付する他に相続人がいない旨の「上申書」は、相続を証する書面の一部で、相続関係説明図を提出すれば、他の相続を証する書面と共に原本還付されると考えますが、いかがですか。また、右相続登記申請書に遺産分割協議書を添付してある場合、「上申書」に相続人全員の印鑑証明書があれば、その印鑑証明書を協議書に添付すべき印鑑証明書に援用して差し支えないと考えますがいかがですか。

 【回答】 御意見のとおり取り扱って差し支えないものと考えます。

 

相続関係説明図の記載(登記研究439号)

 【要旨】 相続関係説明図には、被相続人の死亡以前に死亡した子および被相続人が離婚した者の氏名(ただし、相続人たる子がいる場合又は死亡している場合等)も記載すべきである。

 【問】 相続関係説明図には、被相続人の死亡以前に死亡した子および被相続人が離婚した者の氏名も表示すべきと考えますがいかがでしょうか。

 【回答】 貴見のとおりと考えます。

 

相続関係説明図に記載する被相続人の住所(登記研究439号)

 【要旨】 相続関係説明図の被相続人の住所はその最後の住所を記載するが、登記簿上の住所と最後の住所が同一でないときはそれらを併記する。また、最後の住所が不明の場合には本籍地を記載する。

 【問】 相続登記申請書に添付する相続関係説明図の被相続人の住所は登記簿の住所を書けばよいと思いますが、被相続人の死亡時の住民票上の住所を書くとの意見もありますがいかがでしょうか。また死亡時の住所を証する書面がとれない(除票し廃棄されている)場合には本籍でもよいでしょうか。

 【回答】 前段 最後の住所を記載し、それが登記簿上の住所と同一でない場合には、その旨併記するのが相当と考えます。

 後段 貴見のとおりと考えます(参考―先例集追Ⅱ108)。

 

 

「相続関係説明図」の記載の要否(登記研究430号)

 【要旨】 「相続関係説明図」には、作成者の記名・押印は要しない。

 【問】 相続関係登記申請書に添付される「相続関係説明図」には、その作成者の記名、押印は要しないものと考えますが、いかがでしょうか。

 【回答】 御意見のとおりと考えます。

 

相続登記申請書に添付する「相続関係説明図」の援用の可否(登記研究420号)

 【要旨】 甲から乙、乙から丙へと順次相続が行われている場合において、甲名義の不動産と乙名義の不動産について丙が相続登記を連件で申請するときに、甲名義の不動産についてする相続の登記申請書に添付した相続関係説明図を、乙名義の不動産についてする相続の登記申請書に援用することはできない。

 【問】 左記(省略)のような相続関係のあるA物件(甲所有)の相続登記(一)とB物件(乙所有)の相続登記(二)を連件で提出する場合、相続関係説明図は便宜(一)の登記の申請書にのみ添付して、(二)の登記の申請には前件添付とする取扱いで差し支えないものと考えますが、いかがでしょうか。

 【回答】 相続関係説明図は、相続を証する書面中、当該相続による登記をなすにつき必要な事項及び関係者等を限定的に図によって明らかにしたものでなければなりません。したがって、被相続人が異なる場合は「相続関係説明図」にある事項等が異なることとなり、その援用はできないものと考えます。

 

「相続関係説明図」に作成者押印の要否(登記研究410号)

 【要旨】 相続関係登記申請書に添付する「相続関係説明図」には、その作成者の署名、押印は要しない。

 【問】 相続による権利移転及び相続人よりするその他の登記の申請書に添付すべき相続を証する書面として「相続関係説明図」を提出した場合は、便宜、原本還付の取扱いをして差し支えないこととされております(昭和39、11、21民事甲3749号民事局長通達)が、この「相続関係説明図」には、その作成者の署名、押印は要しないものと考えますがいかがでしょうか。

 【回答】 御意見のとおりと考えます。

 

被相続人に係る不在証明書の原本還付(登記研究403号)

 【要旨】 相続登記の申請書に相続関係説明図を添付したときは、被相続人に係るいわゆる不在証明書は同人の同一性を証する書面であって住所を証する書面ではないので、原本還付を受けることができる。

 【問】 登記研究326号71頁質疑応答5132によると「相続登記の申請書に相続関係説明図を添付した場合には、市町村長発行の不在証明書若しくは納税証明書についても原本還付を受けることができる。」とありますが、不在証明書は被相続人の住所を証する書面であって、たとえ相続関係説明図が添付されていても、不在証明書の謄本の添付がない限り、原本還付を受けることはできないという見解がありますが、いかがでしょうか。

 原本還付が受けられるとすれば、どういう理由からでしょうか。

 【回答】 被相続人に係るいわゆる不在証明書は、被相続人の同一性を証する書面として添付されるものであり、住所を証する書面ではないので、原本還付を受けることができるものと考えます。

 

相続関係説明図の記載(登記研究395号)

 【要旨】 特別受益者である相続人が死亡した後、その者が特別受益者である旨をその者の相続人が証明している場合でも、相続関係説明図には、特別受益者の相続人につき、特別受益の証明者である旨の記載をする必要はない。

 【問】 相続登記未了のうちに特別受益者が死亡し、その相続人全員が右の特別受益者に代って特別受益者であることを証明した場合、相続関係説明図には死亡者につき特別受益者である旨を表示し、その相続人については特別受益証明者である旨の記載は要しないものと考えますが、いかがでしょうか。

 【回答】 御意見のとおりと考えます。

 

相続関係説明図の記載(登記研究394号)

 【要旨】 相続関係説明図には、当該相続に関係するすべての者を記載すべきである。

 【問】 登記研究357号81頁5387では、相続関係説明図には「申請事件に関する全ての相続関係」を記載すべき旨回答されておりますが、右の中には、離婚した者又は離縁した者は含まれないと考えますが、いかがでしょうか。

 【回答】 相続関係説明図は、相続を証する書面中、当該相続による登記をなすにつき必要な事項及び関係者等を図によって明らかにしたものでなければなりません。したがって、離婚又は離縁した者であっても、当該相続に関係する者であれば、当然に記載する必要があるものと考えます。

 

相続関係説明図提出の趣旨(登記研究357号)

 【要旨】 相続関係を証する書面の謄本に代え、「相続関係説明図」の提出により相続証書等の還付を認めている趣旨は、申請人の負担の軽減及び登記事務の能率的処理を図ることなどの理由によるものである。なお、当該説明図は相続証書に代るべきものであるので、申請事件に関する全ての相続関係が記載されていることを要する。

 【問】 相続による登記手続に関して、実務上「相続関係説明図」を提出することにより、法41条に規定する相続証書等(戸籍謄抄本等)の謄本に代えることを認めているが、その趣旨をご教示願いたい。また、相続関係説明図の必要的記載事項としていかなるものがあるか。

 【回答】 御質問の取扱いを認めている趣旨は、あくまでも申請人の負担の軽減と登記事務の能率的処理を図ることなどの理由によるものである。なお、当該説明図は相続証書に代るべきものであるから、申請事件に関する全ての相続関係が記載されていることを要する(細則44条ノ11、昭和39、11、21民事甲3749号民事局長通達参照)。

 

不在住証明書等(登記研究326号)

 【要旨】 相続登記の申請書に相続関係説明図を添付した場合には、市町村長発行の不在証明書若しくは納税証明書についても原本還付を受けることができる。

 【問】 相続登記の申請書に相続関係説明図を添付した場合においては、戸(除)籍の謄本とともに市町村長発行の不在証明書若しくは納税証明書についても、原本還付を受けることができるものと考えますがいかがでしょうか。

 【回答】 御意見のとおりと考えます。

 

申請書の添付書類欄に相続関係説明図を添付した旨の記載の要否(登記研究268号)

 【要旨】 登記申請書に相続関係説明図を添付した場合、申請書の添付書類の表示としては「相続証明書」と記載すれば足り、特に「相続関係説明図」を添付した旨の記載は要しない。

 【問】 相続登記申請書に相続関係説明図を添付した場合、この申請書の添付書類欄に「相続証明書」と記載するほか「相続関係説明図」を添付したと記載する必要はありませんか。

 【回答】 記載する必要はないと考えます。

 

相続関係説明図の援用の可否(登記研究250号)

 【要旨】 同時に数個の相続登記を申請する場合、申請書に添付した相続関係説明図により相続関係が明らかであるときは、相続関係説明図を前件に添付し、他の申請書にはその旨を付記して援用してもよい。

 【問】 相続による所有権移転の登記を数個同時に申請する場合において、一の申請書に添付した相続関係説明図により数個の申請の相続関係が明らかであるときは、個々の申請書に相続関係説明図を添付することなく、最初の申請者に添付したものと援用することが許されると考えますがいかがでしょうか。

 【回答】 御意見のとおりと考えます。

 

相続を証する書面(登記研究222号)

 【要旨】 被相続人の生前処分を原因とする登記の申請書に添付された相続を証する書面は、「相続関係説明図」の提出がされた場合には原本還付をして差し支えない。

 【問】 被相続人が生前に売却した山林の登記が未了のため、その売主の相続人と買主とが所有権移転の登記の申請をした場合において、その申請書に相続を証する書面と「相続関係説明図」が添付されているときは、相続を証する書面の原本還付を認めて差し支えないでしょうか。

 【回答】 原本還付を認めて差し支えないものと考えます。

 

相続関係説明図の作成(登記研究222号)

 【要旨】 既に登記を終了した相続による所有権移転の登記の申請書を閲覧し、これに添付されている相続を証する書面に基づいて、相続関係説明図を作成しても、相続を証する書面とすることはできない。

 【問】 相続を証する書面として戸籍の謄抄本等を添付し、多数の不動産について相続による所有権移転の登記を終了したが、後日、一部の不動産については申請を遺漏していることを発見した。この場合、既に終了した登記の申請書を閲覧し、これに添付されている相続を証する書面に基づいて、相続関係説明図を作成し、これを相続を証する書面として申請漏れの不動産について所有権移転の登記を申請することはできないか。

 【回答】 御意見のような取扱いをすることはできないものと考えます。

 

 

 

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