根抵当権の債務者が死亡して、元本が確定する前に、相続人の一人が他の共同相続人の債務を引受けた場合の登記

★元本確定の場合 ⇒ 根抵当権の債務者に相続発生し債務引受-2(確定後)
★元本確定・複数債務者のうち1名死亡の場合
          ⇒ 根抵当権の債務者に相続発生し債務引受-3(確定前・複数債務者のうち1人が死亡)

[前提条件]
・元本が確定(債務者死亡後6か月以内
・根抵当権者甲、亡債務者乙、法定相続人A、B及びC
・Aを指定債務者

・Aが、B及びCの債務を免責的に引き受け
(相続による所有権
移転登記はA単独所有名義で完了)

[必要な登記]
 (1)根抵当権の債務者を法定相続人に変更する登記
 (2)根抵当権の債務者の指定債務者の合意の登記
 (3)根抵当権の債務者の変更(債務引受)及び債権の範囲の変更の登記

※指定債務者をAと合意することにより、合意以降は、根抵当権者とAとの間に生じた取引のみが被担保債権となる(相続開始前に生じた債権を含む)。
 そこで(3)で、根抵当権者とAとの間の取引で生じたわけではないAの債務(相続によりAが乙から承継した債務とBCから引受けた債務=「死亡前の乙の債務」を「相続によりA・B・Cが承継し、さらにAがB・Cから免責的に引受けた債務」)を被担保債権に含まれるようにするための登記が必要となる。

※他に、根抵当権者について商号変更、本店移転、合併などなされている場合は、その旨の登記を上記の前提登記として行っておく必要がある。

[申請書書式]

(1)根抵当権の債務者を法定相続人に変更する登記

       登 記 申 請 書

登記の目的  根抵当権変更
原因     平成○年○月○○日 相続
変更すべき登記
       平成○年○○月○○日受付第○○○○○号
変更後の事項 債務者(被相続人 乙)
       A
       B
       C
権利者    甲
義務者    A
添付書面   原因証明情報  登記済証  印鑑証明書  代理権限証書  資格証明書


(2)根抵当権の債務者の指定債務者の合意の登記

       登 記 申 請 書

登記の目的  根抵当権変更
原因     平成○○年○○月○○日 合意
変更すべき登記
       平成○年○○月○○日受付第○○○○○号
指定債務者  A
権利者    甲
義務者    A
添付書面   原因証明情報  登記済証   印鑑証明書  代理権限証書  資格証明書


(3)根抵当権の債務者及び債権の範囲の変更の登記

       登 記 申 請 書

登記の目的  根抵当権変更
原因     平成○○年○○月○○日 変更
変更すべき登記
       平成○年○○月○○日受付第○○○○○号
変更後の事項 債務者
       A
       債権の範囲
       銀行取引 手形債権 小切手債権
       平成○○年○○月○○日債務引受(旧債務者B、C)にかかる債権
       平成○○年○月○○日相続によるAの相続債務のうち変更前根抵当権の
       被担保債権の範囲に属するものにかかる債権

※指定債務者をAと合意することにより、合意以降は、根抵当権者とAとの間に生じた取引から生じた債権のみが被担保債権となる(相続開始前に生じた債権を含む)。
 そこで、根抵当権者とAとの間の取引で生じたわけではないAの債務(相続によりAが乙から承継した債務とBCから引受けた債務=「死亡前の乙の債務」を「相続によりA・B・Cが承継し、さらにAがB・Cから免責的に引受けた債務」)を被担保債権に含まれるようにするための登記が必要となる。

権利者    甲
義務者    A 
添付書面   原因証明情報  登記済証   印鑑証明書  代理権限証書  資格証明書

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